Supernal foe



     その名は――
          私という物語の中において留まり続ける
          何ものにもかされる事のない
          永遠の存在として・・・・


          過去の出来事を否定するのが罪だというのなら
          何も知らない者には ウソを信じ込ませればいい?
          自分が生まれる前に終わったこと
          それにまで責任を持てというのか


          まばたきなんかする暇もなく過ぎし事
          相手の全てを汲んでうべなえと!?
          都合よく整形された現実に
          一体何の価値がある?


          すさぶ心を引きつれた痛みが覆う
          独りで迎える朝には未だ慣れない
          どこまでが夢だったんだろう
          手放させられた現実は どこか幻のようで


          この世に偶然はなく 全て必然というのならば
          理解の枠を超えたものにも
          理性の限界の外で起きたことにも
          意味と価値があるはずだよね


          何も出来ず 目の前で人が消えてゆく
          どんな感情を持っていいか分からなかった
          もしその感情を 形にして表に出したら
          泣くことしか出来ないだろうかな?


          虚勢を張るしかないのかも
     人は必ず誰かの何かであること
     それを忘れ 時を 思考を 止めて
     それから・・・・


     ここは神の手から剥離された領域か
     だから無秩序が凝集して不整合を存在させる
     真に正義が体現されるなら
     一体後に続くはどんな世界だろう


     拒否する事もなく かといって受け入れるわけでもなく
     死に向かって歩んでいるのに
     走って飛び出そうとしないのは
     自分が何かを要求しているからなんだろうな


     この名は・・・・
     私という物語の中において留まり続ける
     何ものにもかされる事のない
     永遠の存在として――